ドル円110円突破!相場感9月第5週、10月第1週
今週もドル円に絞って値動きの詳細を振り返りたいと思います。
前週まで非常に強い上昇基調だったドルが、今週はファンダメンタルに翻弄されまくった、という形跡をたどってみます。
先週金曜日に109円半ばを上抜け、今後の上昇傾向を示して引けたドル円ですが、月曜日もそのまま上昇のスタートとなりました。
上昇の勢いそのままに109.73辺りまでドルが買われ、月曜日中の110円到達も時間の問題かと思われました。
米個人支出など、月曜日の指標発表は小幅に上向いた数字で安定して上を目指す雰囲気でしたが、その直後にシカゴ先物のNYダウが100ドル安をつけ、リスク回避の円買いによって50pips近い下落。
月末に向けての高値警戒による売りの傾向から始まる一週間となりましたが、翌30日には時間外取引で米10年債利回りの上昇幅が広がるなど、先週までのドル買いの勢いが止まらず、欧州時間に前日の109.7円の高値を更新しています。
9月最終日も109円台を割ることなく、米時間もドル高を維持したまま終了となります。
翌10月1日の昼間にとうとう110円台に突入。
実に6年ぶりとなる110円超えに、そのまま上昇を続けるかと思われましたが、当日日本時間夜のADP雇用統計、ISM製造業景況指数の下振れで、ドルは一気に109.20台まで下落します。
その後も経済指標が予想を下回る下振れとなったことや、アメリカ国内でのエボラ出血熱患者確認などが重なり、109円を割るまで下落。
その後も下落は続き、108円台前半まで値を下げました。
調整下落というには結構な値幅ですが、今までの急激な上げ幅を考えると世界中のトレーダーが持っているポジション調整には、これくらいの値幅が必要だということでしょう。
米雇用統計時の値幅、ユーロドルのボラリティ
翌2日には米新規失業保険申請がありましたが、ここでの値動きに注目したいと思います。
上の図は10月2日、ドル円5分足で、日本時間21:30の米新規失業率発表直後のチャートですが、右端の赤色で囲った部分が指標発表後15分間程の値動きです。
指標発表後、ドル円の値動きは20pips以内です。
一方、ユーロドルのチャートを見ると
右端のピンクで囲った部分が同じく米新規失業率発表後の値動き。
ユーロドルの方が大きく動いています。
このチャート以降も更に大きな値動きが続きましたが、アメリカの雇用統計の結果が円に対しては動きが鈍い一方、ユーロでは大きく動くということは、米国の動向により米ドルを動かすのではなく、米国の動向に合わせて他の弱い通貨を動かすという流れが顕著になっています。
世界的には未だに安全資産の立ち位置が根強い円よりも、経済的にも政治的にも様々な問題を抱えるユーロの方が、米国の動きによってその価値が大きく左右される状態となっています。
その時節に合わせて各通貨の立ち位置を把握するだけでも、このように明確な特徴を見ることができます。
細かい指標には振れがあるものの、全体的に経済が回復基調にある米国、低金利のまま推移する日本、経済的にも政情的にも不安定な要素が強い欧州と、現在の相関関係を把握するだけでも相場の動向は把握できると思います。
強かったドルの上昇基調がこれで調整に入るかと思われましたが、翌3日の失業率や非農業部門雇用者数の指標発表が一転して好転したことにより、また109円を突破します。
調整どころか元に戻す形になり、そのまま引けまで109.70円前後で推移したことにより、再度ドルの強さが継続しそうな結果となりました。
今後は、更にドル買いが強まり110円を超えていくのか、それとも、いつトレンド変換に転ずるか、という判断になりますが、ドル円に関しては2日に付けた108.00円、もしくはゴルスパでも太い抵抗線のある109円あたり、その次の起点となるのが9月17日までに付けた安値、ゴルスパ抵抗線の107円〜107.38あたり。
そこを下抜けると安値更新となりますが、果たして簡単にそこまで下がるかどうか、というところです。
今後、高値圏でレンジに入る予測も出来ますが、ドルの動きに左右される通貨が多いため、慎重に相場を見ていく必要があると思います。
なぜこんな企画を始めたの?
私の一個人としての相場の振り返りと展望を日記として記していきたいと思います。
なぜ急に?と思われるでしょうが、理由は
「トレーダーなのに相場感無いの?」
とあるトレーダーさんに言われたことです(汗)
一応あることはあるのですが、基本ゴルスパでトレードしており、
そんな詳しい相場感は要らないと思っているのですが、そのトレーダーさん曰く、
「やはり相場感を示さないと説得力がないよ」
という事を言われた事がきっかけです。
ただ、数ヶ月前に脳出血を起こしてからPCに迎える時間が長く取れないので、
できる範囲で書いていきます^^;
内容は一個人の日記だと思ってお読みください(笑)
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