通貨によって捉え方は変わる。相場観11月第3週
「日銀の金融緩和政策によるお祭り相場」と称した前週までの円売りの流れから、今週は明らかに調整場所を探そうという状態で始まった一週間でした。
実際、月曜日の日本時間は114円を割る場面も続き、今回の「黒田バズーカ第2弾」もここまで、材料は出尽くしたという声も聞こえましたが、欧州時間に入ると米労働指数や国債利回りの上昇を好感してのドル買いが入り、今週も米指標と日経平均の動きがドル円及び他の通貨の動きも主導する流れに変わりないのでは、という状態が続きます。
火曜日はGPIFとみられる日本国債の売り、日経平均の買いなどで円売りドル買いの流れが起こり、更に欧州時間に入ってからも日経平均の夜間取引が上昇します。
これによりドル円が上値を試し、116円を付ける場面も見られました。
その後、水曜日未明にかけて安倍首相が年内の解散総選挙の可能性があるという発言があったということで上値を追いかけ続けますが、116円を抜けることが出来ない、という流れで木曜日を迎えます。
その後も解散総選挙に関するニュースを中心に価格が上下動しますが、更に来年10月の消費税再増税の延期に関するニュースを背景に日本株が上昇し、円売りが加速。116円を突破しました。
もし、当初の予定通り消費税の再増税が為された場合、増税後のGDPは間違いなくマイナス成長に陥るであろうという株式市場にとってのマイナス要因が不安視されていましたが、このニュースによって回避出来る可能性が高まったことで更なるドル高・円安につながりました。
前回の日銀による金融緩和政策に続き、日本政府の打ち出した意向によって更に円が売られるという流れが続いたお陰で、まだまだ円売りの流れは継続しそうな状態です。
この間、当然ですが米指標による値動きの上下もありました。
しかし、元より概ね経済回復の視線が続く米国なので、若干の指標数値の悪化では円売り・ドル買いの流れを止めるには至っていません。
日米のファンダメンタル要素が大きく相場を動かす中、トレーダーとしてはドル円以外の通貨ペアでも分かり易いトレンドを追いかけようという人も多いでしょう。
ポンド円とユーロ円の捉え方の違い
図はポンド円の30分足です。一週間が終わった時点でのチャートですが、11日から12日にかけてヘッド&ショルダーを描いています。(黄色い線)
その後、ヘッド&ショルダーのネックライン(赤い線)から黄色い線の最高値の部分までと、ほぼ同じくらいの値幅を下げ、その後レンジ相場に入る(青い矢印)という、お手本のような流れになっています。
次に、ユーロ円の30分足を見てみましょう。
下の赤い枠で囲った時間帯を見てみると、ポンド円とほぼ同じ曜日・時間帯に黄色いラインでヘッド&ショルダーを描いています。
つまり、ここまではポンドもユーロも円に対して同じように売買されていたということになります。
しかし、その後ユーロ円は円が売られ上昇。
ユーロ高の流れになり、ヘッド&ショルダーのチャートパターンを利用して売りのポジションを持った場合、損切りということになります。
円売りの上昇トレンド目線を維持していたら、チャートパターンが出現しても慎重になったでしょう。
要は、円売りの目線を持っていても通貨ごとに動きが変わる点には気を付けなければいけません。
今までの記事にも書いたように、大勢を把握しながらも、やはり各国のファンダメンタルの要点だけは注意し、その時々で通貨ごとの強弱を見極めることが相場の把握には欠かせません。
通貨ごとの力関係を都度注視し、その動きに合わせることが「相場観を持ってトレードをする」ということになります。
まだまだ円売りの流れが続く中ですが、他の通貨ペアの動きにも気を配りながらトレードをしたいものです。
余談になりますが現在スイスフランが熱いです。
スイス中央銀行がユーロ/フランにて1.2を死守すると言っていますが、今月末にこれを揺るがすことになりかねない国民投票が行われます。
詳細はあちこちで出ていますので、検索していただければ出てくると思いますが、今のうちに仕込んでおくのも手かもしれませんね☆
なぜこんな企画を始めたの?
私の一個人としての相場の振り返りと展望を日記として記していきたいと思います。
なぜ急に?と思われるでしょうが、理由は
「トレーダーなのに相場感無いの?」
とあるトレーダーさんに言われたことです(汗)
一応あることはあるのですが、基本ゴルスパでトレードしており、
そんな詳しい相場感は要らないと思っているのですが、そのトレーダーさん曰く、
「やはり相場感を示さないと説得力がないよ」
という事を言われた事がきっかけです。
ただ、数ヶ月前に脳出血を起こしてからPCに迎える時間が長く取れないので、
できる範囲で書いていきます^^;
内容は一個人の日記だと思ってお読みください(笑)
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